城西国際大学
水田美術館

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JIU開学10周年記念展

浮世絵版画のできるまで

会期=2001年4月7日[土]―14日[土]
開館時間=午前10時〜午後4時
協力=アダチ版画研究所
内容=
海外にも多くの愛好家を持つ浮世絵は、江戸時代初期から明治の前半、おもに町人階層の間で大流行した、質の高い大衆芸術です。

浮世絵には、紙や絹に筆で描いた肉筆画もありますが、主たる表現形式は木版画です。17世紀後半、菱川師宣が版行した一枚絵がそのはじまりで、明和2年(1765)に、鈴木春信らによって多色摺木版画の技法が開発され、今日一般に「浮世絵」として受けとめられている「錦絵」が誕生しました。

本来、浮世絵版画は、直接手に持って鑑賞する身近なものでした。ですから、鑑賞者にとっては、描かれている主題や絵画的な完成度はもちろんですが、彫り摺りの洗練された技巧も、魅力のひとつだったでしょう。今回の展示では、そのような技巧の面に焦点をあて、浮世絵版画の完成までを、摺りの工程を中心に紹介します。あわせて、名品の復刻版を展示し、300年の伝統を持つ木版画の技をご鑑賞いただきます。

本展を開催するにあたり、「摺りの工程」をご寄贈くださり、また道具類の収集などにご協力いただきましたアダチ版画研究所に、心より感謝の意を表します。
関連企画=
◎ 実演会
日時:10月5日[金] 午前11時〜  午後1時30分
摺師(アダチ伝統木版画技術保存財団)による 「浮世絵版画の摺り」の実演

◎ 講演会
日時:10月10日[水] 午前11時20分〜
演題:「浮世絵の愉しみ」
講師:小林 忠(こばやし ただし)氏
会場:図書館棟3階プレゼンテーションホール
*参加無料/要予約
講師プロフィール:
学習院大学教授、千葉市美術館館長
1941年生まれ
1968年東京大学大学院修士課程修了
著書:『江戸絵画史論』、『江戸浮世絵を読む』
図版=
「松本米三郎のけはい坂の少将実はしのぶ」 アダチ伝統木版画技術保存財団制作
原本 東洲斎写楽