城西国際大学
水田美術館

図書館棟
TEL:0475-53-2562








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水田コレクション名品展 ―近代日本画の諸相―

会期=2002年4月14日[月]―5月11日[金]
開館時間=午前10時〜午後4時
内容=
水田コレクションは、法人創立者である水田三喜男が蒐集した、系統的な浮世絵コレクションとして知られてきました。そこに「近代日本画の諸相」とは、と思われた方も多いかと思いますが、実はその他に、横山大観と並び称される下村観山の作品、明治大正に活躍した画家たちによる「諸名家画帖」、さらに日展で活躍した岩田正巳の佳作など、数は少ないながら未公開の近現代の作品も含まれておりました。

明治時代を迎え、画家(絵師)たちは、西洋文明が生み出した油彩画や写真技術という、写実性に優れた力強い表現手段に刺激され、フェノロサ、岡倉天心の指導の下に、新しい「日本の絵画」の主題、技法、その指針を模索しておりました。浮世絵界でも、石版や写真が木版にとってかわり、錦絵の時代は終焉を迎えます。そして、浮世絵に描かれた市井の情緒は、風俗画や美人画というジャンルに受け継がれてゆくのです。

開館一周年を迎えたこの度の展覧会では、最後の浮世絵師、月岡芳年「風俗三十二相」、江戸浮世絵の風情を確かに継承した東の伊東深水・西の北野恒富の美人画などによって、近代以降の浮世絵の流れを展観し、加え、上記未公開三作品を紹介して、多様な展開を示した近代日本絵画の諸相をご覧いただきます。水田コレクションの新たな一面をお楽しみいただければ幸いです。
関連企画=
◎ 講演会
日時:5月7日[火] 午後1時40分〜
演題:「近代日本画と浮世絵」
講師:草薙 奈津子(くさなぎ なつこ)氏
会場:図書館棟3階プレゼンテーションホール
*参加無料/要予約
講師プロフィール:
美術評論家
慶応義塾大学卒業
元山種美術館学芸課長
主著:『日本の近代美術6』『院展100年の名画』
図版=
上 伊東深水《姿見》
下 《諸名家画帖》より