城西国際大学
水田美術館

図書館棟
TEL:0475-53-2562












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柳澤紀子展 ―水邊の庭―

会期=2002年6月11日[月]―7月19日[金]
開館時間=午前10時〜午後4時
内容=
人体、大地、樹木、翼、アンモナイト、・・・・・の断片。エッチングを主体に所どころアクアチント、メゾチントという質感の違う銅版技法により表現された、深遠なマチュエール。それらの出会いによって構成された柳澤の作品は、特定の時空間を超えた、人類が共有している原始的な風景を感じさせます。

「水邊の庭」の連作は、柳澤紀子の故郷「浜名湖の入江にある古人見町」という言葉に打たれた詩人吉増剛造と、そうして詠まれた詩「水邊の庭」からのインスピレーションを得て、生まれました。この連作の重要なモチーフ、小舟のようなバスタブと溢れ出る流れは、版画家の内にある「水」という原風景を象徴しているのでしょうか。

今回の展覧会では、シリーズ「水邊の庭」より、最新作2点を含む近作と、その断片(「Fragment」)、ドローイング、そして版画や羽など様々なメディアを大画面に配置したミクストメディアを紹介します。静でありながら力強い柳澤紀子の世界をご覧ください。

柳澤 紀子(やなぎさわ のりこ)プロフィール
東京芸術大学大学院修了。1971年より4年間ニューヨーク・プリントメーキング・ワークショップにて制作。92年、文化庁特別派遣芸術家在外研修員としてロンドンに滞在。現在、掛川市を拠点に制作、ミクストメディア、パブリックアートも手がける。 1964年の日本版画協会賞をはじめ、90年静岡県文化奨励賞、99年東京ステーションギャラリー賞、2001年第10回山口源大賞を受賞。 ワールドバンク・アートソサエティ(ワシントン)、ブルガリア・ナショナルギャラリー、イスラエル・ティコティン美術館、ルーマニア国立美術館、サンパウロ州立博物館、掛川市二の丸美術館、ヒルサイド・フォーラムなどで個展を開催、世界を舞台に発表しつづけている。
関連企画=
◎ トークイベント
日時:6月12日[水] 午後1時40分〜
版画のイメージと詩のイメージ 「水邊の庭」をめぐって
吉増 剛造(よします ごうぞう)氏・柳澤 紀子(やなぎさわ のりこ)氏
会場:図書館棟3階プレゼンテーションホール
*参加無料/要予約
吉増氏プロフィール:
詩人、城西国際大学客員教授
1939年生れ
1963年慶應義塾大学卒業
主著:『花火の家の入口で』『ブラジル日記』

◎ 柳澤 紀子氏よるギャラリートーク
日時:7月3日[水] 午後1時40分〜
会場:水田美術館
図版=
上 《水邊の庭V》 2000 62.5×108cm(第10回山口源大賞受賞)
下 《Fragment II》 2002 27.5×25cm
展覧会図録=
詳しくは美術館刊行物をご覧ください。