城西国際大学
水田美術館

図書館棟
TEL:0475-53-2562

















HOME>過去の展覧会 > 吉増剛造写真展 一滴の光 1984-2003

吉増剛造写真展 一滴の光 1984-2003

会期=2003年6月3日[火]―7月19日[土]
開館時間=午前10時〜午後4時
内容=
現代を代表する詩人・吉増剛造は、世界を舞台に、朗読、芸術家とのパフォーマンス、写真、言葉を打刻した銅板オブジェの制作と、旺盛な創作活動を続けています。その中でも、旅先や日常生活の中で目にした風景を日記のように撮りためた写真は、土地の記憶が空気や光によって表された一篇の詩であり、詩作活動と深く結びついたものです。その密接な関係は、1970年代半ばに詩集に写真を挿入した頃より始まり、90年に初の個展を開催して一個の作品として結晶します。以降、多重露光の導入、さらにパノラマサイズの画面構成へ、そして昨今の途切れることのない重層的な造形へと展開しました。そこには、石狩や故郷の福生、沖縄の島々、アリゾナ、ブラジル、パリなどの風景が時空を越えて重なり、新たなイメージとなって映しだされています。そして一貫して現れるのは、自ら「光を持って歩きたい」というように、窓からの光、木漏れ日、ネオンサイン、銅板の反射などの様々な光の粒です。

今回の展覧会では、個展で初めて発表された時代から現在までの20年間の作品を、原稿や銅板オブジェとともに展示します。独特の書体で言葉が添えられ、詩と書と写真が一体化したオブジェのような作品は、吉増剛造の、ジャンルを越境した活動を象徴しているといえるでしょう。

吉増 剛造(よします ごうぞう)プロフィール
1939年、東京都生れ。慶應義塾大学卒業。1964年、詩集『出発』以来、現代詩を代表する存在となる。 90年、ギャラリ・ヴェリタで初の写真展を開催。近年では、98年「水邊の言語オブジェ 吉増剛造―詩とオブジェと写真」(斎藤記念川口現代美術館)、2000年、写真展「Le Jardin Palimpseste」(パリ、ストラスブルグ)を開催。02年「融点・詩と彫刻による」(うらわ美術館)で若林奮とコラボレーションを行う。01年より城西国際大学客員教授。03年春の紫綬褒章(芸術文化)受賞。
主な詩集・散文集 『黄金詩篇』、『オシリス、石ノ神』、『「雪の島」あるいは「エミリーの幽霊」』、『生涯は夢の中径―折口信夫と歩行』、『剥きだしの野の花』、『燃え上がる映画小屋』ほか多数。
関連企画=
◎ 講演会
月日:6月19日[木]
演題:「一瞬の楽園(パラダイス)」をめぐって
 ―ジョナス・メカスを中心に―
講師:吉増剛造氏(詩人・本学客員教授)
I. 13:20-14:45 講演
II.15:00-16:30 「リトアニアへの旅の追憶」上映
(ジョナス・メカス作品、16mm、字幕なし)
会場:図書館棟3階プレゼンテーションホール
*参加無料/要予約