城西国際大学
水田美術館

図書館棟
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水田コレクション 浮世絵は楽し3 美人画

会期=2003年11月2日[日]―22日[土]
開館時間=午前10時〜午後4時
内容=
水田コレクション展では、収集者・水田三喜男のエッセイ「浮世絵は楽し」にちなみ、浮世絵鑑賞の基礎シリーズを開催してきました。このたびは、第三弾として役者絵と並ぶ浮世絵の二大柱、美人画を特集します。

浮世絵の創始者、菱川師宣の<見返り美人図>のような、下膨れした顔に小さい目の女性像を、今日「美人」だと感じる人は少ないでしょう。しかし、浮世絵に描かれた美人は、理想とする美人の典型であり、当時の美の規範が映し出されたものなのです。事実、美人画のスタイルは、時代の好みとともに次々と変わっていきました。錦絵時代に華奢で中性的な鈴木春信の美人が一世を風靡すると、他の絵師まで春信風美人を描き始めます。天明期には鳥居清長の八頭身の美人が、寛政年間にはよりふくよかで現実的な喜多川歌麿の美人が大流行しました。そして化政期の退廃的な美人画へと続きます。

このたびの展覧会では、肉筆では師宣、宮川長春、勝川春章、葛飾北斎など、版画では錦絵以前の西村重長から、清長、歌麿、鳥文斎栄之、菊川英山、明治の月岡芳年まで、各時代を代表する絵師の作品によって、美人画の流れを概観します。また特別出品として、伝英一蝶「大名火消絵巻」二巻を、初めて全場面展示します。この機会に、豊かな江戸風俗と理想美の変遷をお楽しみください。
関連企画=
◎講演会
日時:11月8日[土] 1時20分〜2時50分
演題:「うつろう理想美―浮世絵美人画の流れ―」
講師:大久保 純一(おおくぼ じゅんいち)氏
会場:図書館棟3階プレゼンテーションホール
*参加無料/要予約
講師プロフィール:
国立歴史民俗博物館助教授
1959年徳島県生まれ
1984年東京大学大学院美術史学専攻修士課程修了
主著:『日本の美術 第366号 豊国と歌川派』『浮世絵の鑑賞基礎知識』

◎ ギャラリートーク(当館学芸員による展示解説)
日時:11月3日[月・祝]、15日[土] 午後2時〜
図版=
右上より 鳥居清長《風俗東の錦 凧の糸》、葛飾北斎《化粧美人図》、
喜多川歌麿《針仕事》3枚続のうち左・部分