城西国際大学
水田美術館

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房総ゆかりの画家 齊藤惇展 ―心に響く情景―

会期=2004年9月21日[火]―10月23日[土]
開館時間=午前10時〜午後4時
内容=
齊藤惇(1925〜)は、日本美術院の特待として活躍する、千葉県を代表する日本画家です。山口県出身の齊藤は、1955年より千葉県内に転居し、佐倉市、四街道市の中学校で美術教諭を勤め、同時に日本画の研鑽に励みました。自ら「千葉は第二の故郷」と語るように、初期作および近作において房総の風物を描くほか、県内の芸術文化活動に広く功績を残しています。

戦後の日本画変革の中で、初期には幾何学的構成を試み、千変万化する雲と教会をモチーフにした作品、モニュメンタルな建造物を画題とした作品と画風を展開させながら、齊藤は一貫して風景と向かい合ってきました。教職にあるうちは、寸暇を惜しんで九州、北海道などに精力的に写生旅行に出かけ、退職後は中国、インド、ヨーロッパに足をのばし、各地の、悠久の時を刻む建造物を描き出しました。そして近年再び房総を画題に選び、懐かしい情景を、微光を感じさせる独自の画面に昇華させています。従来の画題にとらわれず、画家が心を打たれた風景を、日本画の画材の特徴を生かして見事に描き上げる齊藤の作品は、世代を超えて人々の心に響き続けることでしょう。

このたびの展覧会では、昨年ご寄贈いただいた、城西国際大学近くの海辺を描いた大作《九十九里展望》など房総をテーマとした作品を中心に、近作を展示いたします。併せて画家の対象への眼差しを伝えるスケッチブックと小下絵や絵具などにより、制作過程の一端を紹介します。繊細な筆のタッチの集積によって紡ぎ出されたマチエール、静謐な趣をもつ齊藤の画業をご覧ください。
関連企画=
◎ 齊藤 惇(さいとう あつし)氏によるギャラリートーク
日時:10月9日[土] 午後1時30分〜2時50分
会場:展示室
*参加無料/要予約
講師プロフィール:
日本画家 日本美術院特待 千葉県美術会常任理事
1925年山口県生まれ
1948年多摩造形芸術専門学校(現多摩美術大学)日本画科卒業
1992年「アンベール城」で第77回院展・奨励賞(首席)
図版=
《東京ミレナリオ》2003年 215.0×170.0p
展覧会図録=
詳しくは美術館刊行物をご覧ください。