城西国際大学
水田美術館

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水田コレクション浮世絵展 結い髪

会期=2012年5月15日[火]〜6月2日[土]
開館時間=午前10時〜午後4時
入館料=一般300円、高校生以下無料
内容=
王朝の昔より、長く豊かな黒髪は女性の美の条件として、容姿の中で最も重視されてきました。漆黒の髪を優美に見せる垂髪は、長い間、女性の髪型の主流でした。戦国時代になると、庶民の間で労働の際に髪を結う習慣が生まれ、「かぶく」に代表される異風を好む風潮と相まって、遊女や芸能者の間で男髷などを模倣した結い髪が流行し始めます。そして、江戸時代には結い髪が女髪の主流となり、経済力をつけた町人層を中心に、次々と新しい髪型が流行しました。時代による変化はもちろん、同時代にあっても、女性の身分や既婚、未婚の別、地域などによって様々なスタイルの違いがあり、その種類は数百に及ぶともいわれています。

このような江戸時代に花開いた結い髪の変遷を知る上で、流行の発信源である遊女や役者を題材とし、同時代の最新風俗をいち早く取り込んだ浮世絵は、まさに格好の絵画資料です。このたびの展覧会では、初期から明治時代までの浮世絵によって多彩な髪型を紹介します。あわせて、澤乃井櫛かんざし美術館のご協力により、凝った意匠の櫛やかんざし、結髪雛型を展示します。かつて女性たちが黒髪へ寄せた思いを感じていただくとともに、結い髪の豊かな文化をお楽しみください。
関連企画=
◎ 日本髪の結髪実演会
日時:5月25日[金] 午後1時30分〜3時
実演:林 照乃氏(結髪師)
解説:橋本 澄子氏(東京国立博物館名誉館員)
場所:図書館1階オリエンテーションルーム
*見学無料、要予約

◎ ギャラリートーク(当館学芸員による展示解説)
日時:5月19日[土]、26日[土] 午後1時30分〜
図版=
《銀珊瑚飾り簪》江戸時代/《渦巻文様蒔絵櫛》銘「羊遊斎」、江戸時代/《蜻蛉秋草文様蒔絵螺鈿象牙二枚櫛》銘「芝山」、江戸時代/南ちゑ《結髪雛形 つぶいち》、《結髪雛形 江戸吉原太夫》以上、澤乃井櫛かんざし美術館蔵、藤森武撮影鳥居清長《風流三つの駒 馬貝》大判錦絵、天明4年(1784)頃、当館蔵
ポスター制作=
メディア学部メディア情報学科3年 長田和王