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薬学部6年生による小学校の「薬物乱用防止教室」開催

 
 薬学部では東金市教育委員会、東金市立小学校校長会、山武郡市薬剤師会のご協力を得て、「薬学特別演習」の一環として、6年生4名が大学の地元である東金市内小学校6年生を対象とした「薬物乱用防止教室」を開催しました。自分達で学校薬剤師による薬物乱用防止教室について調べ、小学生が理解できる資料を作成し、子供がたばこを吸ったり、お酒を飲んだりすると自分達の成長にどれほど影響するか、また覚醒剤などは絶対使ってはいけないことを分かりやすく説明するために、試行錯誤を繰り返しながら何回も修正し、練習を繰り返して本番にのぞみました。

 学生達はこれまでに学内実習における模擬患者さんや、5年次の病院・薬局実務実習を通じて実際の患者への服薬指導も実施してきましたが、小学生を相手にお話しする経験はほとんどなかったため、最初はかなり戸惑い緊張していました。子どもたちの元気の良さに圧倒されることもありましたが、徐々に子どもたちと打ち解け学生本来の姿に戻り、子どもたちが積極的に耳を傾けている様子がうかがえました。子供たちも質問に対して積極的に手を挙げて回答してくれたり、学生も子供も一緒になって進めていくことができました。最後の確認では、ほとんどの子供たちが満点であり、フラッシュバックと言う難しい言葉も覚えてくれていました。将来のある子供たちに、覚醒剤などの薬物の怖さを伝えることができ、有意義な45分間だったと思います。

 教室開催を通じて学生達は、自分達の世代とは違う他の方に情報を伝えることの難しさやそのため準備の大変さ、皆で役割を分担して協力しながら目標に向かっていくチームワークの大切さも体験できたのではないかと思います。そして何よりも将来薬剤師を目指す学生として、子どもたちが自分たちの体を大切にすることの重要性を伝えられたことに大きな自信を得たことと思います。今回の内容をまとめたご家族向けの資料もお渡ししましたので、もしご家族にたばこを吸う方がいらっしゃれば、これを機に禁煙していただければ大変嬉しいことです。

「薬物乱用防止教室開催校」
東金市立豊成小学校6年生58名平成24年6月19日(火)2限目
東金市立   源小学校6年生21名平成24年7月  2日(月)3限目

 
元気に手を挙げる6年生縮んだ脳の模型を見る6年生

無事終わってホッとしている担当学生

 
謝辞
今回の薬学部6年生による「薬物乱用防止教室」開催に際しまして、一方ならぬご指導とご協力を賜りました以下の先生方に感謝申し上げます。
東金市教育委員会鵜沢課長(学校教育課)
東金市立小学校校長会石川先生(日吉台小学校長)
東金市立豊成小学校深山校長先生、広崎先生(6年生担当)
東金市立源小学校伊藤校長先生、深渡瀬先生(養護教諭)
山武郡市薬剤師会鈴木会長、並木先生、小野先生(学校薬剤師担当)

 

  学生の声

  • 子供さんを相手に話すことも初めてで、始めるまでは不安でいっぱいでしたが、一生懸命お話を聞いてくれてとても嬉しかったです。学生中に良い経験ができたと思います。発表準備では、皆で話し合って子供が飽きずに分かりやいようスライドの工夫をしました。本番では言葉遣いや目線の位置を意識してお話しました。患者さんも同様だと思います。薬剤師はその人にあった話し方、接し方が重要であると改めて感じました。また、この経験を今後に活かしたいと強く思いました。素敵なメンバーにも出会えたと思います!


  • 私がこのテーマを選んだ理由は、私の就職先の薬剤師の先生が学校薬剤師をしていたからです。将来、私も学校薬剤師をやれる機会があるかもしれないと思い、参加させて頂きました。今回2つの小学校で、薬物乱用防止教室というテーマでプレゼンを行えた事で、小学生への接し方 (話す言葉の選び方、話しかける時は屈んで子供の目線で.etc) を知る良い機会となりました。また、話す対象が誰なのかによって強調するポイントが違う(高校生や中学生とは違い、小学生には法律で禁止されている薬物が一度でも使ってはいけないものだといかに分かり易く強調して伝えるか)という事が印象的でした。日常では大勢の子供達と接する機会は滅多にないので有意義な時間となりましたし、今回一緒にやる事ができた仲間とも大切な時間を共有することができ、良い思い出となりました。そして、あの3人の仲間と協力してやる事ができたのも、私にとって大切な時間となりました。このテーマを選び、本当に良かったです。有難うございました。


  • 授業の一環でしたが、貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。実務実習と今回の「薬物乱用防止教室」で年上の方や同年代の方と話をするより、年下の人にきちんと理解してもらえるように話をすることがずっと難しいことだと分かりました。それでも元気な小学生と接することができた今回の経験は将来自分の何かの役に立つ信じています。このような経験の場を提供していただいた、豊成小学校、源小学校の教職員の皆様、何より6年生の皆さん、本当にありがとうございました。


  • 今回の特別演習では地域に貢献する学校薬剤師の仕事のひとつとして、本当に貴重な体験をすることができました。薬物乱用に関する情報を集め理解することよりも、小学生に対してわかりやすく伝えるための言葉選びや表現の仕方、話し方を考えることがとても難しいと感じました。それでも仲間たちと一緒準備をしていく中で、わかってもらいたいという気持ちがどんどん強くなってきました。私たちが目指している薬剤師の相手は大人の方だけではありません。お薬の話をすることだけが服薬指導ではありません。どんな方でもその人に合った方法で『きちんと伝えること、相手に伝わること』が大切だと改めて感じました。
     訪問先の小学生は本当に元気で純粋な子どもたちでした。この先色々な誘惑があったり乗り越えなければならない壁がたくさん出てくると思いますが、自分には 家族や友達、学校の先生など頼れる存在・支えてくれる仲間が必ずいるということを忘れず、どんなことがあっても自分を大切に、仲間を大切にして育っていってほしいと思います。




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