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第6回城西国際大学生涯教育講座



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 10月13日に埼玉県坂戸市の城西大学清光会館にて第6回城西国際大学生涯教育講座(第49回城西大学生涯教育講座)が開催されました。両校の卒業生や地域の薬剤師を合わせて約300名が受講されました。

 生活習慣病の薬物治療の第4回目として、最近のがん治療に関連した講演が行われました。
 1題目は「癌化学療法と個別化治療」とのタイトルで城西大学薬学部臨床薬効解析学研究室の沼田宗夫教授より、ご専門である呼吸器の医師の立場から肺がんと薬物治療について、肺がんの生物的特徴、さらには遺伝子変異の有無と組織型により分類し、この分類ごとの個別化治療についてご講演いただきました。この中で分子標的薬のゲフィニチブを例に、この薬が上皮成長因子受容体遺伝子変異が認められる患者に対して効果が高いことを基礎的な部分から詳細にご講演いただきました。
 2演題目は「がん患者のそばで、共に病気と向き合える薬剤師として」とのタイトルで、埼玉医科大学総合医療センター薬剤部の佐野元彦先生(がん専門薬剤師)より臨床、研究、教育の3つの観点からご講演いただきました。臨床の観点からは外来化学療法の現状や患者の病状評価方法や副作用の対処、チーム医療での薬剤師の関わり方について、研究の観点からは神経障害の定量的・定性的評価の問題点や新しい評価の試みや嘔吐と使用されている制吐剤の変遷について、教育の観点からは毎年受け入れている数十名にも及ぶ大学薬学部の実習生への教育と薬剤師や患者との関わり方について紹介されました。
 先生は最後に臨床、研究、教育は個々に活動するものではなく、これらが互いに交わり合って刺激することで機能し、相乗効果を生み、より質の高い医療に繋がることを述べられておりました。

 最近のがん治療に着目した2つのご講演は、薬剤師などの医療従事者が持つべき専門的な知識の習得に有益でありました。また今回より2つのご講演の間にコーヒーブレイクを設け、講師の先生と情報交換や、卒業生が旧交を温める機会となりました。次回の開催は平成25年5月を予定しています。



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