コラム〜JIU大学院で学ぶ〜

このページでは、JIU大学院が関わる分野での世界的な研究トレンドや、その中での大学院生の関わり・活躍などをご紹介します。また、日常生活や社会問題の背景に存在する学問的視点や研究方法などを紹介し、学問や研究の面白さを知っていただけたらと思います。

第1回
女性学専攻(修士課程)・比較文化専攻(博士課程)で学ぶ

今回は女性学・ジェンダー研究について紹介します。大学院生の石島亜由美さんは、修士論文で「佐々城豊寿再考−明治前期における「女権・矯風・廃娼妾」の構築とその語り−」(2002年)というテーマに取り組みました。博士課程に進学してからは、城西国際大学の〈女性リーダー育成奨励賞〉を授与され、韓国の梨花女子大学に留学しました。その後も、日韓次世代フォーラムや日中女性学会議(中国・広州市華南師範大学で開催)で研究発表を行うなど、目覚しい活躍を続けています。(魚住 明代、教授)

 城西国際大学大学院人文科学研究科の女性学専攻に入学してから約7年が過ぎようとしています。大学卒業後、一般企業に就職するのではなく、進学してさらに勉強を継続していこうとした当時の気負いを、今でも鮮明に思い出すことができます。就職という選択を先延ばしする代わりに専門知識を身につけ、女性学、ジェンダー理論を武器にして社会に出ようと考えての進学でした。

 私が大学院で行ってきた研究活動を振り返ってみると、大学からの手厚いバックアップ体制のもと、専門知識の習得、学会発表、海外留学などを経験することができ、非常に恵まれた環境の中で研究業績を蓄積することができたと思います。

 とりわけ研究活動の転機となったのは、「女性リーダー育成奨励生」として韓国ソウルの梨花女子大学へ留学したことでした。2006年に本学が梨花女子大学と交換留学の提携をしたことによって、韓国女性学の論客が多く集まる梨花女子大学への門戸が開かれ、奨励生としての支援を受けながら女性学理論、語学、文化、歴史など幅広く学ぶことができました。

 またその他にも国立女性教育会館で開催されたワークショップへの参加、韓国の東西大学が主催する日韓次世代フォーラム学術会議での発表、広東省で行われた日中女性学会議での発表など大学の支援を通して活動することができ、将来の布石となる経験を多々積み重ねることができました。

 勉学への強い意志をもち、それを継続させる努力を怠らなければ、一連の活動が報われる制度が城西国際大学には用意されていると思います。今後は本大学院での経験をもとに、博士号の取得、研究者としての活動を目指していっそう励んでいきたいと思います。

(石島亜由美、大学院生)
2008年12月

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