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2017.09.06-17
【報告】ベトナム研修で国際ボランティアとフィールドワークを体験


国際教育センター実施のベトナム研修に本学学生11名が参加し、ホーチミンとダナンの2都市において、ボランティア活動とフィールドワークを体験しました。

ホーチミンでは本学の姉妹大学であるホーチミン市工業大学とホーチミン市技術師範大学を訪問し、日越の文化交流を行うとともに、現地大学生と共にボランティア活動を実施しました。ホーチミンでは、ホーチミン市郊外の寺院に併設された児童養護施設を訪問し、子どもたちとコミュニケーションをとりながら、一緒にお絵描きや折り紙などをして交流しました。



また、ホーチミン市内の保育園と小学校を訪問し、授業参観する機会をいただくとともに、お昼ご飯を作る作業をお手伝いさせていただきました。またお互いが日本やベトナムのダンスを披露し合いながら交流することができました。この学校では、近隣の子どもたちに無償で教育と昼食を提供しています。児童が暮らすご家庭にも訪問させていただきました。貧しい生活のため、学校から戻るとすぐに家計を助けるための仕事をしているそうです。子どもたちの笑顔の裏に、厳しい現実があることを思い知らされました。


また訪問した2つ目の都市ダナンでは、日本のNGOである公益財団法人国際開発救援財団(FIDR)よりご協力いただき、ドンヤン郡とナムザン郡の複数の村を訪問し、少数民族であるカトゥー族の人々の暮らしを理解し、フィールドワークを体験させていただきました。参加学生は、日本のNGOがベトナムの少数民族の暮らしを支える活動を行っていることを知り、もっとベトナムを知りたいという気持ちが生まれてきたのと同時に、どのような支援が望ましいのかを深く考えるようになったようです。


〈参加学生の感想〉
 今回のベトナム研修では、戦争が残す傷跡や経済成長の中で見えてくる欠点、アジアの人々の優しさ、日本の国際協力機関が世界でどのような活躍をしているかなどを見ることができました。その中で1番印象に残っていることは、孤児院に行ってボランティアをした際に、ベトナム戦争で使用された枯葉剤による健康被害を抱えた子どもたちを目の当たりにしたことでした。終戦から40年以上たった今でも、障がいのある子どもたちが産まれており、頭部の障がいを抱えていたり、左右の足の長さが違う子どもなどが施設に保護されていたりして、蒸し暑い中ベッドの上で必死に生きていました。あまりにも衝撃的で目をそらしたくなる光景でしたが、彼らの命を無駄にしてはいけない、彼らから戦争の無意味さをみんなが学ばなければいけないと感じました。
 この経験で私は、海外で人のために活躍する夢を強く抱くようになり、ベトナム研修に参加する前よりもさらにTOIECやフランス語の勉強に力を注ぐようになりました。
(国際交流学科1年 米本さん)

 私は以前から国際開発に興味があり、ベトナムの少数民族の暮らしを実際に見てみたいと思い、この研修に参加しました。公益財団法人国際開発救援財団(FIDR)さんのご協力を頂き、2日間ベトナムのカトゥー族という少数民族の村を訪問しました。FIDRさんでは貧困状況に取り残されているカトゥー族の収入向上のために、少数民族手工芸支援プロジェクトや観光開発プロジェクトを実施しています。私たちも伝統工芸品のカトゥー織を体験したり、カトゥー族の農作業をお手伝いしました。また、FIDRさんが実際に地域開発をするときに行う、フィールドワークを体験しました。村の人たちに話しを聞きながら地図を作り、村の特徴や特産物を調べるフィールドワークを行いましたが、想像以上に難しく大変な作業であり、また、とても重要な作業であること学びました。この調査で村の特産物である果物の商品開発をFIDRさんに依頼され、大学祭で学生や来場客のみなさんにアイディアを出してもらい、ゼリーやグミ、化粧品など様々な意見が出ました。私たちの意見がカトゥー族やFIDRさんの力に少しでも役立てば嬉しいです。ホーチミン、ダナンとナムザン郡、ドンヤン郡の暮らしから貧富の差や生活の違いが大きくわかり、やはり、実際に見てみないとわからないと感じました。

 このベトナム研修で、授業で学ぶだけではわからなかったことを実際に参加型開発という形で体験することができて、自分自身の大きな成長につながりました。この研修で学んだ国際開発を今後より深く学んでいこうと思います。最後に、このような貴重な体験を準備してくださり、協力してくださったFIDRのみなさん、本当にありがとうございまいた。
(国際交流学科3年 田村さん)