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博士号取得者のメッセージ

山口さん

城西大学経営学部で教えています。女性学、スポーツ実技、健康運動実践指導者資格のための科目(心理学)など、多岐にわたる分野で教鞭をとる機会をいただいております。女性学とスポーツと、まさに私の研究領域をカバーした分野を担当させていただいており、「頭の切り替え」を要しますが、それぞれの科目に対して責任とやりがいを強く感じております。また講義以外でも、女子学生のキャリアサポートに関わらせていただいております。

アカデミックな場である大学において、学生たちのものの見方や感じ方、そして想像力が広がり、深まるような教育を心がけています。

論文を書く作業は、周囲の人からの理解が得られないとなかなか大変かと思います。また経済的にも不安定な身分ゆえ、アルバイトとの両立をしていかなければならない人も多いと思います。「いつ書けるんだ?」「いつ働くんだ?」と私も何度か言われ、孤独な気分を味わったことがありました。長いトンネルの中にいるような気分になることもあるかと思います。そんなときは、ぜひ、仲間を見つけ、ディスカッションする機会を得ることをお勧めします。私も博士論文完成に向けて一緒に研究会や合宿を行う院生仲間がいたおかげで、孤独な気分から救われました。また自分以外の人から意見をもらうことで、誤字脱字や意味の通らない文章、論点のずれなどが明確になったりします。JIUの院生仲間として、切磋琢磨していってください。

李さん

博士課程に入ってから、必ず在籍中博士論文を完成させようという強い意思をもって、一年次の時は日本で新しく接した授業やゼミに充実した日々を送りました。二年次になってからはすぐに、研究計画書を作成しておき、論文を書くために自分なりの大まかなスケジュールを立てました。三年次になってからは論文提出資格テストの準備もしながら少しずつ論文を書き始め、四年目になってからは論文を書くことにだけ集中する傍ら、先生方の指導と指摘を受けながら論文修正の作業も同時に行いました。論文執筆前と論文執筆中、論文執筆後の三つの時期に分けて一つ一つのステップを着実に踏んで行ったらいい結果がでますので後輩の皆さん、応援しますので頑張ってください。

現在、城西国際大学の教員として韓国語・韓国文化、日韓翻訳の授業を担当しています。また、授業以外にも韓国文化全般にわたる研究活動を行い、本学の国際的な研究・教育ネットワークにつなげて教育活動を行いたいと思います。

李さん

現在、城西国際大学国際人文学部の教員として、中国語や日中翻訳技法、留学生対象の日本語などを教えています。日本語語彙および教授法を研究してきましたが、JIUで身につけた知識と教授技能を自分の仕事に活かして、専門知識を教えるとともに、大学生の観察力、思考力を養うように心がけて、優れた日本語教師になれるように努力しきました。

 

本学で博士号を取得したのち、2008年6月に中国の北京にある北方工業大学の日本語学部の専任講師に公募で採用され、とても嬉しく、感激しました。日本語学部3年生の「総合日本語」「ビジネス日本語」、4年生向けの「論文指導」と非日本語専攻1年生の日本語の授業を担当しました。

 

博士論文を書くことは骨の折れる仕事です。私は2003年9月に博士課程に入って、大学院の授業を受ける傍ら、研究計画を立て、博士論文を書けるように着実に一歩一歩進むようつとめました。どの分野の研究であっても、自分の研究方法を見つけるのは極めて重要です。そのために、まずは研究に関連する本を大量に読まなくてはなりません。そのうえ、学会に参加することと研究仲間を作ることが必要です。先行研究を踏まえて、自分の研究を発表し、研究者たちの批判やアドバイスをもらうことが大切です。自分の研究が学会で認められれば、自信が持て、研究を続けられます。進捗状況や困っている点を常に指導教員の先生に報告して指示を仰いでください。そうすれば、道が開けていくでしょう。

その道を力強く歩いて行く後輩がどんどん出てくるよう祈っています。

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陸さん

入学当初、「まず、研究方向を決めて、そして、参考文献リストに沿って読書すること」と厳しく指導され、授業では、私の読書ノートに沿って、先生と討論を繰り返しました。また、「自分は何について研究するのかを決めること。そしてその関連科目にも良く勉強しておくこと。そして将来に自分の研究を生かすための準備しておくこと。たとえば、教職に就きたい場合、まず自分は何を教えられるかを考える。一科目だけでなく、その関連科目も三つ以上を教えられることが必要である」という指導を下さった先生、私の不足を補うために研究会や学会などの最新の研究情報を与えてくださった先生、研究が行き詰った時に励まして下さった先生、こうした何人もの先生方からの教えは、私の研究と就職に大きな影響を与えました。

私の専攻研究女性の労働力移動問題ですが、博士課程在学中に、人口論、発展経済学、ジェンダー研究、社会保障論学など、研究に関わる分野を広げていきました。

そして、私は、博士課程満期退学後、すぐに母国の中国の広州市にある華南師範大学に教員として就職することができました。教員として働きながら、文献整理によって自分の問題意識と研究仮説を取り出し、実地調査行いました。

現在も華南師範大学で教鞭をとっています。担当科目は、学部の必修科目の『人的資源管理』、『社会保障学』、『社会調査方法』、『発展社会学』と大学院修士課程の選択科目『女性与人口』と『女性与労働』です。これらの科目は博士課程の在学期間中において、自分が分類した研究分野と範囲を包括している内容でもあります。

これから博士論文に取り組むみなさんにも、ぜひ研究目的を明確にし、自分の将来を見据えて研究分野を切り拓いてください。そして、研究に迷いが起きた時は、積極的に指導の先生に相談してください。JIUには、支援してくださる先生方が多いのですから。

内山さん

1. 現在の仕事
2004年5月に城西国際大学物質文化研究センターの研究員に着任しました。現在は、観光学部の教員として教えてます。

 

2. 博士課程に在籍している院生へのメッセージ
「論文」を書くということは、非常な努力を要することです。どのような分野でも研究の進展にともない、多くの論文や著作を読むことでしょう。そのなかで、「果たして自分にもこのような論文が書けるだろうか」という不安を抱くこともあると思います。また、研究活動や調査活動に追われ、ついつい自分の考えを「論文」という形に残すまでには至らないという人も多いかもしれません。

しかし、本学大学院には、大学院紀要『かりんかりん』・『文明の科学』という論文を発表する場があります。ぜひ、「論文」を多く発表してください。「論文を書く」という行為は、自らの考えを「形」に残すことになります。そうすることで、論点を明確にし、新たな問題点も浮き彫りになるでしょう。それは同時に、「論文」という一つの成果を生み出すことになります。そしてこのような「論文」が骨格となり、「博士論文」へとつなげていくことができます。

恐れず、逃げず、ぜひ多くの「論文」を書いてください。

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