コラム COLUMN

     第1回 アセビ 磯の上に 生ふる馬酔木を 手折らめど 見すべき君が 在りと言はなくに ―大伯皇女

     第2回 オミナエシ をみなへし 佐紀沢に生ふる 花かつみ かつても知らぬ 恋もするかも ―中臣女郎

     第3回 ヤブカンゾウ 忘れ草 我が紐に付く 香具山の 古りにし里を 忘れむがため ―大伴旅人

     第4回 ヤマモミジ 経もなく 緯も定めず 娘子らが 織る黄葉に 霜な降りそね ―大津皇子

     第5回 ヤブツバキ 巨勢山の つらつら椿 つらつらに 見つつ偲はな 巨勢の春を ―坂門人足

     第6回 キキョウ 萩の花 尾花葛花 なでしこが花 をみなえし また藤袴 朝顔の花 ―山上憶良

     第7回 ヤマツツジ 水伝ふ 磯の浦廻の 石つつじ 茂く咲く道を またも見むかも ―草壁皇子の舎人

     第8回 ミヤコワスレ 春日野に 煙立つ見ゆ 娘子らし 春野のうはぎ 摘みて煮らしも ―作者未詳

     第9回 ウメ 我が園に 梅の花散る 久かたの 天より雪の 流れ来るかも ―大伴旅人

     第10回 カワラナデシコ 朝ごとに 我が見るやどの なでしこが 花にも君は ありこせぬかも ―笠女郎

     第11回 ニワウメ 思はじと 言いてしものを はねず色の うつろひやすさ 我が心かも ―大伴坂上郎女

     第12回 ヤマハギ 高円の 野辺(のへ)の秋萩 いたづらに 咲きか散るらむ 見る人なしに ―笠金村歌集

     第13回 イタジイ 家にあれば 笥に盛る飯を 草枕 旅にしあれば 椎の葉に盛る ―有間皇子

     第14回 ヤマブキ 山振(やまぶき)の たち儀(よそ)ひたる 山清水 酌みに行かめど 道の知らなく ―高市皇子

     第15回 ユズリハ 古(いにしえ)に 恋(こ)ふる鳥かも ゆずるはの 御井(みい)の上より 鳴き渡り行 ―弓削皇子

     第16回 万葉の婚姻事情

     第17回 アジサイ あぢさゐの 八重咲くごとく 八つ代にを いませ我が背子 見つつ偲はむ ―橘諸兄

     第18回 エゴノキ 大汝(おほなむち) 少彦名(すくなひこな)の 神代(かみよ)より・・・・・ ―大伴家持

     第19回 ムラサキ あかねさす 紫野行き  標野(しめの)行き 野守り見ずや 君が袖振る ―額田王

     第20回 サクラ あをによし 寧楽(なら)の京師(みやこ)は 咲く花の 薫(にお)ふがごとく 今盛りなり ―小野老

     第21回 雑草ですけど、なにか・・・